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3月, 2026の投稿を表示しています

ストレスチェック、経営に活かせていますか?

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今日はストレスチェックの話でーす。ストレスチェックが50人以下の事業所も必須になっていくということで、人事の皆さん気になっているかな~と思います。 「法律で決まっているから毎年やっているけど、効果も微妙でめんどくせ~」ってなっていませんか? ストレスチェックは実施すること自体が目的ではありません。本来は 結果をどう職場に活かすか が重要な制度です。 まずは、この制度の基本から整理してみましょう。 ストレスチェックは何のための制度なのか ストレスチェック制度は、職場のメンタルヘルス問題が社会的に大きくなってきたことを背景に導入された制度です。 目的は大きく分けて二つあります。 一つ目は 個人の気づき です。 働いている本人が「自分は今どのくらいストレスを抱えているのか」を客観的に知ること。 そして必要であれば、自分の働き方や生活を見直すきっかけにすることです。 もう一つは 職場環境の改善 です。 ストレスチェックの結果を分析すると、職場の構造的な問題が見えてくることがあります。 例えば ・仕事量が偏っている ・上司のサポートが弱い ・同僚の協力が得にくい こうした要素は、個人の問題ではなく 職場の仕組みの問題 であることが多いのです。 つまりストレスチェックは「個人の健康を守る制度」であり同時に「職場の構造を見直す制度」でもあります。 職場改善は重要だが、実際は難しい ただし、ここで一つ現実的な問題があります。 それは 職場改善は簡単ではない ということです。 ストレスチェックの分析では、 ・上司のサポート ・同僚のサポート ・仕事量 などの指標が出てきます。特に人間関係の指標は、結果に大きく影響します。 では会社が人間関係を改善するために何ができるでしょうか。 例えば最近よく言われるのが 心理的安全性 です。「それは違うと思います」とか「こうした方がいいと思います」そういう意見を、安心して言える職場です。 お互いの価値観や性格を理解すること。相手を尊重すること。こうした取り組みは、実際に人間関係の改善につながります。 ただ、経営の視点で考えると難しい面もあります。 社長からすると「そこまで会社が介入する必要があるのか」と感じることもあるからです。多くの企業では「大人なんだからうまくやってください」というのが正直なところでしょう。 ただ、人に依存する仕事、...

受付の態度が悪いって言われやすい理由

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今回はですね、クリニックの受付の話です。 口コミを見ていると、かなりの頻度で出てくる言葉があります。 「受付の感じが悪い」「電話対応が冷たい」 医療機関としては、これはなかなか耳が痛い話です。 実際、医療機関の評価って、医師の診療内容よりも、受付や電話の印象で決まってしまうこともあります。 ただ、これを単純に「受付の人の性格が悪い」とか「接遇教育が足りない」と片付けてしまうと、問題の本質が見えなくなります。 現場で見ていると、むしろ逆で、 受付という仕事の構造そのものが、誤解を生みやすい仕事 なんですよね。 今日はそのあたりを、現場側の感覚で少し話してみたいと思います。 まずですね、医療機関の受付って普通のサービス業とちょっと違うんですよ まずここを理解してもらうと、かなり見え方が変わると思います。 例えばラーメン屋さんに電話したとします。「今空いてますか?」って聞いたら、「はい、大丈夫です」これで終わりですよね。 あるいは「席予約できますか?」「できますよ」これで話は成立します。 つまり飲食店の受付って、基本的には 来たい人を受け入れる仕事 なんですよね。 ところが医療機関はそうではありません。 例えば電話で「熱が出たんですけど診てもらえますか?」と聞かれたとき、受付の頭の中ではいくつかの判断が走っています。 例えば この症状は当院で対応可能なのか 感染症対応が必要か 今受診するタイミングなのか 検査の精度が出るタイミングなのか 他の医療機関の方が適切ではないか こういうことを、受付の段階である程度考えています。 つまり医療機関の受付は、 単なる受付ではなく、最初の振り分け機能 を持っています。これは医療の言葉でいうと「トリアージ」に近い概念です。 例えばラーメン屋さんで、「こってりラーメンありますか?」と聞かれたとします。もしその店があっさり系のラーメン屋だったら、「いや、うちはあっさりなんですよ」と説明するかもしれません。でも普通は「じゃあ食べてみます」で終わる話です。 ところが医療の場合はそう簡単ではありません。 例えば「インフルエンザ検査してほしい」と言われても、発症から時間が短いと検査は陰性になります。そうすると「今日は検査しても出ない可能性が高いです」と説明する必要があります。 この説明が、人によっては 断られた と感じるんですね。 ここが医療受付の難...

なぜ今、地域医療に“マルチプレイヤー型の総合診療医”が必要なのか

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先日、総合診療医が馬鹿にされていたんです(またもXで)… 。ま~よくある話でありますが、今回のテーマは総合診療医です! 自分は総合診療医は否定的なイメージはなくて(そりゃ認知バイアスやろ!)。逆に地域医療って、ものすごく マルチプレイヤー向きの環境 になってきているな、と思ってるんですよね~! マルチプレイヤー医といえば総合診療医! 総合診療医の話をするとき、「(浅く…涙)幅広く診る医者」という説明をされることが多いんですが、正直それだけでは本質を表していないと思っています。 むしろ本質は、 バラバラのものを統合する仕事 なんじゃね?と考察して考えてたところです。 地域医療の患者の多くは「高齢者」 まず前提として、今の地域医療は人口構造が完全に変わっています。日本では、だいたい 3人に1人が高齢者 です。小児や働き盛りの成人は、当然そこまで病気になりませんよね。つまり、医療の大部分を使っているのは高齢者です。 そして高齢者医療の特徴はシンプルです。 問題が1つではない(シンプルではないじゃんか~!)。 高血圧 糖尿病 心不全 認知症 骨粗鬆症 廃用症候群 こういう問題が同時に存在します。つまり、地域医療では 「単一疾患を治す医療」よりも「複数問題を整理する医療」 のほうが重要になってくるわけです。ここで初めて、総合診療医の役割が見えてきます。 専門医が作るのは「局所最適」 誤解してほしくないのですが、専門医の診療はとてもとーーーても、めちゃくちゃ重要です。 例えば 循環器医は心臓を最善の状態にする 糖尿病医は血糖を最善にする 整形外科医は骨や関節を治す それぞれの専門領域では、ベストの判断をしています。 ただ問題が起きることもあります。 それぞれがベストでも、全体がベストとは限らない。 高齢者医療ではよくこういうことが起こります。 気づいたら薬が10種類以上になっている 病院をいくつも受診している 家族も何が起きているか分からない いわゆるポリファーマシーや、医療の分断です。これは誰かが悪いわけではありません。単純に 全体を設計する役割が不在 なんです。ここで総合診療医の価値が出てきます。 総合診療医は「バランスを取る仕事」 総合診療医がやっていることって、それぞれの治療を ゼロにするわけではない 。でも 全部...