投稿

ラベル(インフォームドコンセント)が付いた投稿を表示しています

2025/09/11 ケースカンファを開催しました

イメージ
さて、今月のケースカンファです! 2025/09/04開催予定が、急な往診が入って11日開催となってしまいました。ところが当日も急な往診が入って、また延期かぁ~と思ったところ全員戻ってきての参加になりました。 医師3人、看護師5人のバトル禁止のまろやかケースカンファですよ! 今回のケースカンファで自分が得られた学びは、ざっとまとめると次の3点です。 多分、看護師さんは看護師さんの視点の違う学びがあるんじゃないかな? 長年関わった人の意見の重み 担当者の固定しすぎ功罪 家族以外の介護者の余力もモニタリングする こうした気づきは、普段の診療ではなかなか表に出てこないものです。ケースカンファに参加することで、チーム全員の思考や経験を一度に吸収できるのが大きな魅力です。参加希望の方は、ぜひ次回の開催に注目してください。 ケースA:延命治療をするかどうかで意見が分かれた場合 仮想のケースですが、患者さんは高齢女性で、延命治療を望むかどうかで家族内で意見が分かれました。妻は自然な経過で見守りたいと考え、子ども世代は積極的治療を希望しました。こうした状況では、医師としては、どちらかに肩入れしにくいのですね。基本的にはキーパーソンにお話をして、家庭内で話してもらう。ただし、 長年関わってきたケア提供者の意見 を「尊重」することが非常に重要です。 自分が感じたのは、「結果論として正しかったかどうか」は後から分かるとしても、その人がどう考えてその意見に至ったかを理解すること自体が、チーム全体の学びになるのではないかと考えました。もう少し意見をシェア出来ると良かったかもしれません。ここで得られたのが学び①、「長年関わった人の意見の重み」でした。 ちなみに、このご時世パターナリズムを使用した意思決定支援は医師は苦手になってきています。説明義務違反がバズっている今日このごろですが、最近の医師はインフォームド・コンセント、意思決定支援が身についているので、「あんたは入院!!」みたいなパターナリズムな言動は不慣れでストレスで、ハイリスクだと認識するんですよね。そこはコメディカルのみなさんも知ってほしいポイントです。 ケースB:本人の希望と介護者の負担のバランス 次に、本人は「好きにさせてほしい」と考えていたケースを想定します。しかし、介護者やヘルパーの負担は既に限界に近く、日常生活...

がん医療における患者とのコミュニケーションの重要性と課題

がん医療の現場で患者とのコミュニケーションは重要であり、適切に行われることで患者の理解や信頼が深まります。この記事では、2022年版「がん医療における患者—医療者間のコミュニケーションガイドライン」をもとに、現場での課題や工夫について考察します。 1. 現状の課題:厳しい現実と患者理解の間で がんの診断や病状説明では、患者さんに現実的な情報を伝える必要がありますが、率直すぎる説明は時に患者さんに心理的な負担を与え、信頼関係が損なわれることもあります。また、訴訟対策の観点からも、医療者は正確で厳格な説明を行う必要がありますが、この対応が患者との距離を広げる一因となることもあります。 一方で、患者さんを傷つけないように配慮しすぎてしまうと、治療における重要な理解が不足し、インフォームド・コンセントが不十分となる恐れもあります。患者さんが納得し、安心して治療に臨むためには、現実をしっかり伝えつつも、心理的なサポートを忘れない姿勢が重要です。 2. 信頼関係を築く工夫と改善策 患者さんと良好な関係を築くためには、単に病状を伝えるだけでなく、患者さん自身の価値観や生活スタイル、過去の経験などを理解することが大切です。医療者が患者さんの考え方や気持ちを先回りして話すことで、「自分のことを理解してくれている」と患者さんが感じやすくなり、信頼が深まります。 ただし、患者さんを理解する時間が現場には圧倒的に足りません。プライマリ・ケアでは1回の診察ごとに少しずつ積み重ねていきます。しかし、救急の場面などでは1人の患者さんに対応できる時間が限られています。(医師の効率化は他のコメディカルよりも強く求められています) ガイドラインには、「患者が医療者に質問しやすい雰囲気作り」を促すリストも含まれており、これを活用することで患者が遠慮なく不安を相談できるようになると期待されています。 3. 心理的サポートとしての「SHAREスキル」 医療現場では、患者さんの不安や恐れに寄り添う心理的サポートとして「SHAREスキル」がよく活用されます。特にがん告知の場面では、患者さんが一度で全てを理解できない場合も多く、複数回にわたって説明を行ったり、書面で情報提供することも気がけています。 実際には、マインドマップを用いて病状や治療方針を視覚的に整理して説明する方法も取り入れています。視覚的な情報補助は...