プロフィール
地域医療の最前線で—江口仁の挑戦と未来
江口仁 院長・理事長 インタビュー
Q1. 医師としてのキャリアについて教えてください。
江口:佐賀大学医学部を卒業後、佐賀大学総合診療部に入局しました。その後、祐愛会織田病院や敬愛会佐賀記念病院を経て、江口医院の副院長となり、2021年に院長、2023年に法人化に伴い理事長に就任しました。これまで、高血圧症や糖尿病などの慢性疾患、救急対応、高齢者医療、内視鏡検査、緩和ケアなど幅広い領域に携わってきました。
Q2. 医療に対する考え方や診療のスタンスについて教えてください。
江口:家庭医療を生物学的、心理学的、社会学的な観点から高いレベルで提供することを目指しています。ガイドラインに基づいた合理的な治療を行いながら、患者さんの心理面や生活環境にも配慮することが重要だと考えています。また、地域医療においては、継続性が鍵となります。信頼関係を築きながら、患者さんのライフステージに寄り添う診療を行っていきたいですね。
Q3. 訪問診療にも力を入れていると聞きましたが?
江口:はい。患者数が多くなり、新規の受け入れは制限されつつありますが、通院が難しい方のために訪問診療を積極的に行っています。特に高齢者医療や緩和ケアにおいて、患者さんの生活環境を考慮しながら最適なケアを提供することを大切にしています。また、公認心理師の学びを活かし、患者さんやご家族の心のケアにも注力しています。
Q4. クリニックの理念や目指す方向性について教えてください。
江口:江口医院は、家庭医療・プライマリ・ケアを重視した診療を行っています。専門性よりも汎用性を重視し、地域の皆さんにとって使い勝手の良い「4輪駆動車」のような医師でありたいと考えています。また、地域医療の底上げを目指し、医療法人「Medinfra(Medical + Infrastructure)」を設立しました。個人の力ではなく、地域全体で医療を支える仕組みを作りたいですね。
Q5. 医療に携わる上で大切にしていることは何ですか?
江口:「知りながら害をなさない」ことです。医学は日々進化しており、すべてを知ることは不可能ですが、最善を尽くしつつ、患者さんにとって最適な選択肢を提供することを心掛けています。また、医療は患者さんだけでなく、地域や社会全体に影響を与えるものです。長期的な視点を持ち、地域医療の発展に貢献していきたいと考えています。
Q6. 最後に、趣味やリフレッシュ方法について教えてください。
江口:読書(漫画を含む)やガンダム(特にUCシリーズ)が好きですね。スポーツはランニング、筋トレやラグビー観戦、ミニバレーはしばらくご無沙汰です。将棋ではアマチュア初段、スプラトゥーン3ではS+7級レベル、XP 2000前後です。仕事に集中するためにも、趣味の時間は大切にしています。
Q7. 今後の目標について教えてください。
江口:家庭医療の質をさらに高め、地域に根ざした医療を提供し続けることです。また、若手医師の育成や地域医療の仕組みづくりにも力を入れたいですね。完璧な家庭医療はありませんが、理想を追求し、学び続ける姿勢を大切にしていきたいと思います。