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ドクターサロン9月号の注目ポイントと当院の取り組み:糖尿病と腎臓病、副作用被害救済制度、消化管出血

こんにちは、江口医院の江口です。今回は、医療業界で話題のドクターサロン9月号から興味深かったトピックをピックアップしてお伝えします。また、当院の取り組みについても詳しくご紹介いたしますので、ぜひ最後までご覧ください! 糖尿病と腎臓病の最新管理法について 今月号では、糖尿病や腎臓病の管理が取り上げられていました。当院では、これらの慢性疾患に積極的に対応しています。 江口医院には総合内科専門医が2人在籍 しており、糖尿病や腎臓病の診療が可能です。進行した患者さんやリスクが高い患者さんは佐賀大学や好生館の専門医の先生方とも連携しています。特に糖尿病に関しては、 リブレセンサー を導入しており、患者さんの日常的な血糖管理をサポートしています。リブレセンサーは新しいバージョンのリブレセンサー2が発売になっています。同時にリブレセンサー1が発売中止予定で今後の対策を検討中です。 糖尿病治療の一環として、SGLT2阻害薬やGLP-1受容体作動薬の注射など、最新の薬物療法を適応に応じて行っています。患者さんに最適な治療法を見極めるため、きめ細やかな診療を心がけています。 腎機能低下の早期発見に向けた取り組み 糖尿病の進行によって引き起こされる腎症の管理も重要なテーマです。 eGFRの測定 を通じて、腎機能の悪化を早期に発見することができます。当院で採用しているRSベースという管理ソフトは、患者さんの腎機能の変化を視覚的に捉え、適切な時期に治療を行う判断をサポートしています。腎臓病の診療報酬点数の制約はありますが、腎臓内科専門医との連携も図りながら、最善の治療を提供しています。 余談ですが、力武医院の力武修一先生のお話で「尿/クレアチニン比」が「尿/アルブミン比」より使用しやすいのではないかというお話がありました。勿論正確性は一歩劣るのですが、価格や頻度などで臨床上は比較的使いやすいのではないか、とのことで非常に納得できる内容でした。 副作用被害救済制度についての考え方 もう一つ注目したのが 医薬品副作用被害救済制度 です。この制度は、適正な処方による薬剤使用でも副作用が発生した際に、患者さんが救済を受けられるというものです。特に重篤な副作用による障害が対象となり、申請には5年という期限があります。思ったより長いサポートでした。 幸いなことに、 当院でこの制度を申請したケースはありま...

江口医院インタビューシリーズ:平川優香医師に聞く

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こんにちは、 江口医院 院長の江口仁です。 今回は、2024年4月から私たちのクリニックで活躍している平川優香医師にインタビュー形式でお話を伺います。平川Drは総合診療を専門としており、これまで多岐にわたる診療経験を積んできました。地域医療に対する熱い思いと、患者さんとの信頼関係を大切にする診療スタイルについて、詳しくお聞きしていきたいと思います。 江口院長 :まず、医師としてのこれまでの経歴について教えていただけますか? 平川Dr :ありがとうございます。私は佐賀大学医学部を卒業し、2007年に医師免許を取得しました。その後、佐賀大学医学部附属病院で2年間の初期研修を修了し、総合診療を専門としています。これまで18年間、大学病院の総合外来で多くの疾患を診断し、特に診断学の分野で経験を積んできました。幅広い症状に対応できる診療スキルを磨いてきたことが、今の私の強みです。今年からは江口医院で、外来診療と訪問診療に従事し、地域の皆さんの健康をサポートしていきたいと考えています。 江口院長 :総合診療の中でも、特に注力されているのは診断学ということですね。これまでの臨床経験から、どのようなアプローチを大切にされていますか? 平川Dr :はい、私は特に的確な診断を行うために病歴を丁寧に聴取することを大事にしています。大学病院の総合外来では、原因不明の症状を抱える患者さんが多く、幅広い知識と経験が求められました。診断がつかなければ治療が進まないため、患者さんにとって最も重要なステップです。医院での診療では、大学病院とは異なり検査などに限りがあります。そこで重要なのが病歴です。このため聴いて聴いて聴きまくります。その中で、診断に必要な情報を探りつつ診察を行い、診断・治療、または適切な科への紹介をしていきます。また、こちらが一方的に尋ねるばかりでなく、患者さんの声に耳を傾けることを大切にしています。些細な症状や日常生活での悩みを含めて話を伺い、一緒に治療方針を決めていくというアプローチをとっています。特に、女性医師として、より細やかなケアや配慮が必要な場合もありますので、患者さんが安心して相談できる存在でありたいと思っています。 江口院長 :患者さんと信頼関係を築くための工夫ですね。平川Drが考える、患者中心の医療とはどのようなものでしょうか? 平川Dr :そうですね、私にとって...