佐賀大学での在宅医療講義を通じて感じたこと — 地域医療教育に携わる想い
先日、佐賀大学より在宅医療に関する講義の依頼を受け、当院院長が総論を担当しました。地域医療に携わるクリニックとして、大学教育に関わる機会は大変貴重であり、今回の講義を通して、私たちの取り組みや在宅医療の重要性を改めて確認することができました。
講義は訪問診療をテーマにした初めての内容で、所要時間は60分、スライドは約50枚を使用しました。対象は医学部の学生さんで、総論を中心に講義する形をとりました。
Q&A:講義の背景と準備
Q: 今回の講義を依頼された経緯は?
A: 「大学経由で依頼がありました。これまでは開業医のキャリアパスについて講義することはありましたが、訪問診療をテーマに講義するのは初めてです。講義では、総論中心で、よくあるパターンを学生に伝えることを意識しました。」
Q: 準備はどのように行いましたか?
A: 「在宅医療の重要なポイントや基本的な知識についてはAIに整理してもらいました。一方で、心理面や生活面、患者さんの医療以外のニーズに関しては私自身が加筆しました。AIの整理と私の経験を融合することで、学生が理解しやすい講義資料を作ることができました。」
Q: 学生の反応はいかがでしたか?
A: 「質問は特にありませんでしたが、戸惑った表情で考え込む学生もいました。実際の患者さんとのやり取りや言葉にすると、興味を持ったようで、まなざしがこちらに向けられました。また、講義で提示したQRコードを数人の学生さんが写真に撮る様子もあり、関心を示してくれたことを感じました。」
在宅医療の核心:医療とケアの両立
Q: 学生に伝えたいことは何ですか?
A: 「在宅医療は、医療だけでは成り立ちません。医療とケアの両立が非常に重要であり、場合によってはケアを優先する価値観を持つことも大切です。特に病院中心の教育を受けた学生さんは、医療ベースで頭が固まりがちです。『ケアが患者の生活や満足感に直結する』ということを理解してほしいと思います。」
Q: 具体的なケースはどのようなものですか?
A: 「講義では、よくあるパターンを紹介しました。たとえば家族の介護疲れや、患者さんや家族が困惑しやすい状況です。こうした場面で、医療だけではなく、生活支援や心理面への配慮が必要であることを理解してもらうことが目的です。」
講義の中で感じたこと
講義を通して、自分自身も改めて学びを得ました。
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在宅医療の普遍的な知識を言語化することができた。
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学生の表情や反応から、医療やケアの現場を想像して学ぶ姿勢を確認できた。
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学生が将来、患者さんや家族と向き合う医師になるための準備を少しでもサポートできた。
学生に最初に伝えられるのは、教科書に書いてあるような普遍的な内容が中心ですが、講義の中で余談として伝えられる部分に、在宅医療の面白さやリアルな感覚があります。これを体感できた学生は、講義に参加しなかった場合より理解が深まったと思います。
実際の講義内容と学生へのメッセージ
講義では、以下の点を重点的に伝えました。
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在宅医療の総論:医療としての歴史や対象、内容、制度など。
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よくあるパターンの事例:家族の介護疲れや困惑しやすい状況の紹介。
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学生に求める意識:柔軟性、多様性の理解、固定観念にとらわれない姿勢。
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将来への期待:地域医療に関心を持ち、患者や家族としっかり向き合える医師を目指すこと。
在宅医療は特別な医療ではなく、一般的な医療として理解されるべきです。そのために、学生には普遍的な知識と価値観をしっかり持ってほしいですね。
講義準備で活用したAIと人の経験の融合
今回の講義資料作成では、AIを活用しました。普遍的な知識や重要なポイントの整理はAIが担当し、院長自身は心理面や生活面、患者さんの医療以外のニーズを補足しました。この「AI×経験」の組み合わせにより、効率的に質の高い講義資料を準備することができました。
AI、デジタル化で、もう教員が基礎的な知識を教える時代は終わっているでしょ。
話はズレますが、塾が過去最多ペースで倒産しているようです。勉強する時間や場所の確保をシンプルに提供するか、もっと深いレベルでの話をしないと集団型の講義の意味は減少するでしょうね。
安心して任せられる在宅医療
今回の講義を通して改めて感じたのは、在宅医療の重要性と地域への貢献の大切さです。学生に伝えるのは総論中心ですが、普遍的な内容を正確に理解することで、将来、患者さんや家族が安心できる医療を提供できる医師に育ってほしいという思いがあります。
ただし!知識だけでは駄目なんです。体得しないといけません。座学で終わってはいけないんです!
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